なぜ、私が税理士を目指したのか?
いろいろな取材を受ける中で、必ず聞かれる質問です。
取材記事を見ていただければ書いてあるのですが、理由は次の通りです。
私が税理士を目指したのは、高校に入ってすぐのことでした。
今思えば、そんなに早く自分の将来を決め、それからずっとその目標を目指し実現できたことはすごいことだと思います。
その当時、日本はバブルの真っ只中で大手企業や証券会社に入れば一生安泰という時代でした。
そんな当時に、わざわざ事業家を目指したのは、会社に縛られ上司の言うことを聞くだけの仕事はしたくない。
人生思い通りに楽しくやったほうが面白いんじゃないかという考えからでした。
もちろんリスクもあります。
ただ、自分が頑張れば頑張っただけ自分に返ってきます。
自分が怠ければそれも自分に返ってきます。
そんな、壁打ちみたいなストレートな反応が面白そう。
そんな考えからでした。
私の父は会社経営をしていましたが、その当時からその会社を継ぐつもりはなく、自分で起業すると決めていました。
その当時は、今ほど起業することを世間は認めていませんでした。
そこで、手に職をつけてそれを武器に世の中に出て行こう、そんな想いから専門家を選択したのです。
そして、会社の相談や手伝いをすることができるという仕事内容と数字を見るのは苦ではないということから、職を税理士に決めました。
父が経営者をしていて、周りにサポートする人がいなかった状況を見ていて、自分が少しでも役に立ちたいという思いもあったのかもしれません。
こんなことから、15歳にして税理士として起業すると決めたのでした。
最初から税理士を目指していたので、一般企業に就職するつもりは最初からなく、専門学校に通った後、そのまま会計事務所に勤めました。
そこでも、早く知識と経験を積んで独立しようと最初から考えていました。
いきなり上場企業の担当をさせられたこともありました。
いきなり英文会計をやらされたこともありました。
それでも、その当時からこんないろんな経験できるなんて幸せだ。ラッキーだ〜と思っていました。
2ヶ所の会計事務所で合計5年ほど働いた後、開業をしました。
そのときの年齢は30歳。
税理士業界の平均年齢が60歳を超えている状況では、とてつもなく若い年齢でした。
しかし、その頃独立してもやっていけるという知識と経験に対する自信はありました。
お客さんは、その時1件だけ。
それでも、会ってもらえば契約してもらえる、そんな自信もありました。
しかし、世の中そんなに甘くありません。
いくら税理士としての知識に自信があっても、開業したての若造なんて誰も知りませんし、相手にしません。
それから数ヶ月はお客さんは増えませんでした。
その間に結婚。
最悪、コンビニで働きながらでも生活していくつもりでした。
その当時できることを考えられることを、そのときはひたすら行っていました。
自分でチラシを作成し、事務所半径約5Kmにある会社にポスティングしたこともありました。
しかし、1件も反応なし(>_<)
自らの存在をアピールするために、趣味で作成していたHPのノウハウを基に、事務所のHPを自分で作成しました。
今はそのHPはありませんが、HPソフトをそのまま加工したような拙いものでした。
しかし、そのHPのお陰で3件ほどお客さんが増えましたo(^-^)o
他に、税理士事務所にお客さんを紹介する会社にも登録し、そこからもいくつか紹介を受けました。
自らも交流会や人が集まるところに率先して出向き、アピールもしました。
そんな努力が実ってきたのか?ひたすらにできることを愚直に行動すれば何らかの成果はでるのでしょう。
そんなことをして半年ほど経った頃に、何とか事務所等の固定費ぐらいは賄えるほどの状態になりました。
そこでまず行ったことは、事務所探しです。
開業当初、自宅の1部を事務所にしていたのですが、お客さんを呼ぶこともできないし、仕事とプライベートのONとOFFの切り替えが難しいことがありました。
そんな理由で外に事務所が欲しいと考えていたのです。
事務所の場所は、地元の中野かなぜか六本木。
六本木なんて何回かしかいったことがなかったのですが、六本木ヒルズができ東京ミッドタウンが建設中。
この都市はこれから伸びる。
そんな考えから六本木で事務所を探していました。
その当時、中野も六本木もそんなに坪単価は変わりませんでした。
それなら、六本木で、と六本木中心で事務所を探し始めました。
そして、今の事務所を見つけたのでした。
この事務所は、築年数のわりにはきれいで交通の便もよく眺めも最高で、本当によかったと思っています。
この引越しをしたのが、独立した翌年の6月。
開業して9ヶ月目でした。
この当時、別な問題が発生しました。
それは、お客さんの質問が税務のことだけではなく、多種にわたってきたということでした。
税務については自信のあった私も、法務や社会保険関係、金融機関からの借入・保険などについてはは全くわかりません。
それは、業務内容と違うからと断ることができたのかもしれませんが、せっかくだからと独学やセミナーにいって勉強しました。
税理士の勉強では全く習わず、今までもほとんど仕事としてやったことがないことでした。
しかし、せっかく自分に話をしてくれて聞いてきてくれているのだから、自分が教えてあげられたら喜ぶだろうな、そんな気持ちで勉強していました。
いまでも完璧ではありませんが、何とか一通りはお話できるくらいにはなりました。
これは、自分も起業したての頃、いろいろわからないことがあって大変な思いをした経験から、起業した人にはまず売上を伸ばし会社を軌道にのせることに専念して欲しいという想いからでした。
長々と4日にわたって書いてきましたが、このような私の経験と想いから、起業された方を応援していきたいと思っています。
これが、当事務所の謳っている「起業支援の士業家」のルーツと想いです。
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